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少数派問題に関する第6回国連フォーラム-諸宗教教育の推進

2013年11月26日、27日の両日、スイスのジュネーブで「信教の自由の先へ:宗教的少数派の権利保護」というテーマの下、諸宗教対話・教育の推進に焦点を当てた少数派問題に関する第6回国連フォーラムが開催されました。

この第6回国連フォーラムの主な目的は、世界の様々な地域において、宗教的多数派と少数派の間における対話と相互理解、建設的な関わりあいを通じた宗教的少数派に属する人びとの権利保護とその推進に取り組んでいる国々の前向きかつ効果的な実践例を明らかにすることにあります。

フォーラムの初日は、法的枠組みと重要概念、宗教的少数派の人びとに対する存在権の保護と暴力抑止を議題とした話し合いが行われました。パネリストは活動計画を見直し、宗教的少数派の権利保護に関して策定された勧告案について改めて検討しました。勧告案には、ありがとうインターナショナルの活動と特に関わりのあるものが2つ含まれていました。1つ目は、教育に関わる勧告E、38項に記載されている「宗教の歴史といった科目においては、中立かつ客観的な指導が行われなければならず、諸宗教・信仰対話と相互理解を推進するものでなければならない」という項目です。2つ目は「諸宗教・信仰対話に関するイニシアチブは可能な限り包括的かつ草の根レベルでの活動を奨励するものであることが望ましい」と述べている「諸信仰対話、協議、関わりあい」に関する勧告Iに含まれている項目です。

2日目に話し合われた5つ目の議題、「建設的な諸信仰対話、協議、関わりあいの推進」は、ありがとうインターナショナルとってとりわけ大きな意味を持つものでした。出席していた全てのパネリストは、諸信仰対話の推進に寄与する場所の創造と異なる文化・宗教的背景を持つ人々の相互理解を促進することの大切さを強調しました。影響力を持つ政府、宗教及び地域社会の指導者がそれぞれの社会において担うべき役割についての発言もありましたが、それが行動の核となるべき市民社会の役割を上回るものであってはならないとの指摘もなされました。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、信仰に端を発する行動に関して、特に紛争地において効果を上げている実践例を明らかにすることに高い関心を払っており、避難地における信仰に端を発する団体との協力やそのあり方についても検討を重ねています。行政レベル、あるいは学問的なアプローチを含む様々な次元において諸宗・信仰対話を推進している中南米での取り組みも紹介されましたが、勧告案の中では信教の自由が直面している脅威についても言及されています。

カナダ政府代表部は、人権、少数派保護、諸信仰対話とその教育の推進、また、その分野での活動に従事している団体への経済的支援を目的とした信教の自由に関する専門部署を2013年2月に開設したことを報告しました。

ありがとうインターナショナルは勧告の中身に対する提言として、諸信仰対話を、宗教的少数派に対する差別問題を解決する手段としてではなく、相互の信頼を醸成し、差別問題を克服する学びの機会として捉えることの重要性に主眼を置いた声明書をフォーラムに提出しました。また、ありがとうインターナショナルは、諸信仰対話の推進に寄与するための「共に生きることを学ぶ」を紹介し、あらゆる教育環境に諸信仰教育を組み込むことを提議しました。そして、異なる宗教や文化に関する学びを促進する教育プログラムの実施に、政府と非政府組織が協力していることについて賛同の意を表明しました。