子どものための宗教者ネットワークは(GNRC)は、子どもの権利と課題に取り組んでいる有数の世界規模の諸宗教ネットワークで す。多様な宗教指導者のグループ、子どものために活動を行う宗教団体、開発関係者や、ユニセフやユネスコ等の国連機関が参加しています。
GNRCは、2000年5月に東京で開催された第1回フォーラムを機に発足されました。子どものために活動している宗教者を宗派を超えて結び、宗教者の立場から子どもためのより良い環境づくりを通じて平和実現に向けた価値ある貢献をめざしています。
GNRCは、子どもの権利と福祉に取り組んでいる宗教指導者のグループ、子どものために活動を行う宗教団体、NGO、教育者、ユニセフやユネスコ等の国連機関などが参加しています。
2000年5月の発足以来、南アジア、アラブ諸国、アフリカ、欧州、中南米・カリブ地域に地域ネットワークを立ち上げ、子どもの生活を改善するため、地域や草の根レベルで活動を展開しています。
2002年5月に国連で開催された「国連子ども特別総会」において、宮本丈靖総裁(当時)がGNRCを代表して演説し、「倫理教育の推進」、「子どもの権利条約の実施」、「貧困撲滅」の3つの公約を発表しました。この国際公約を果たすために4年に一度のフォーラムごとに、具体的な取り組みを打ち出しています。
スイスジュネーブで開催された第2回フォーラム(2004年5月)では、倫理教育を推進するため「倫理教育委員会」を立ち上げ、広島で開催された第3回フォーラム(2008年5月)では、子どもの権利条約の実施に向けて「子どものための祈りと行動の日(DPAC)」を制定、貧困撲滅をテーマにタンザニアで開催した第4回フォーラム(2012年6月)においては、新たな「貧困イニシアチブ」を打ち出しました。
GNRCはこの3つの取り組みを大きな柱に活動しています。
GNRCユース
ありがとうインターナショナルは、GNRCの形成を手伝えるよう若者に力をつけて、仲間たちと活動するために必要な知識、姿勢、スキルを身につけられるよ う取り組んでいます。それがGNRCユースです。ユースメンバーの多くは、倫理教育委員会による「共に生きることを学ぶ:倫理教育のための異文化間・諸宗 教プログラム」の開発に当たって実施されたワークショップに参加してきました。GNRCユースは、GNRC全体や国レベルでのローカルなコミュニティにお いても強力な発言者になっています。
GNRCとユニセフの共同調査
GNRCは、ユニセフともに「世界宗教の子ども観」という調査を行っています。調査プロジェクトは、個人としての子ども、子どもたち、若者が各宗教の聖典 でどのように描かれているか、宗教コミュニティでどのようなケア・指導・待遇を受けているか、また、若者が所属する宗教コミュニティで自分をどのように位 置付けているかを評価することを目的としています。本調査は宗教コミュニティがどのように子どもの権利条約の実施に関わり、貢献できるかを取り扱う情報及 びツールと資料を提供します。想定される主な最終結果は、とりわけ宗教団体、宗教NGO、ユニセフ各国代表事務所などが使うリソースであり、多数の機関に 対するアドボカシーのツールになります。
全体的な結果に基づいて、アドボカシーで活用できる情報を提供するマニュアル、特定の課題に関するリーフレット、特定の課題についての話し合いの参考となるアイデアなど複数の成果物を完成させる見込みです。